【介護予防コラム㉔】お食事前の1分筋トレで、誤嚥性肺炎を防ぐ!
最近、大きな錠剤が飲みづらくなった。
何かを食べていたら、ふとした時にむせることが増えた。
そんな風に感じることはありませんか?
年齢とともに筋力は低下するということは、このコラムの記事でも何度かお伝えしてきました。飲み込む力を左右する、のどの筋力も例外ではありません。
最近、テレビなどでもよく「誤嚥性肺炎」という言葉を耳にするようになってきました。「誤嚥性肺炎」は、日本人の死亡原因上位にランクインする病気ですが、のどの筋力を鍛えることで予防につなげることができるんです。今回は、簡単にできる誤嚥性肺炎予防について、お伝えします!
Table of Contents
誤嚥性肺炎ってどんな病気?
物を飲み込む働きを嚥下(えんげ)といいます。口から食道へ入るべきものが誤って気管に入ってしまうことを誤嚥(ごえん)と言います。
この誤嚥により肺に異物が入り込み、炎症を起こすことを誤嚥性肺炎といいます。
誤嚥性肺炎は、飲み込む力が弱くなること、お口の清潔が十分に保たれていない状態にあること、咳払いが弱くなることも原因とされています。
誤嚥性肺炎の症状はどんなもの?
肺炎の典型的な症状は、発熱、咳、膿のような痰です。しかし、誤嚥性肺炎にはこれらの症状がなく、なんとなく元気がない、食欲がない、のどがゴロゴロとなる、などの症状のみがみられることが多いとされています。
誤嚥性肺炎、どうすれば予防できる?
まずは、お口の中の清潔を保つことです。食後の歯磨きは効果があります。
そして一番大事なのは嚥下をする筋肉(のどの筋肉)を鍛えることです!
誤嚥予防の筋力訓練
ご自宅でできる簡単トレーニングをご紹介します。
①頭部挙上訓練
あおむけに寝て、手は体の横に置く。肩を床に付けたまま、頭だけを足の爪先が見える程度まで上げ、10秒維持して戻す。最低5回繰り返し(1セット)、1日1セット以上行います。自分で頭を上げられない場合は、家族などに頭を支えてもらってもよい。本人が少しきついと思う回数を行うのがコツです。
②嚥下おでこ体操
額に手のひらを当てて、顔はおへそをのぞき込むように下方向に、手の付け根は上に向かっておでこを押し戻すように上方向に力を入れて5秒間維持します。10回1セットとして、毎食前に行うのが大事です。
まとめ
誤嚥性肺炎は一旦発症すると再発もしやすいために予防が極めて重要です。
筋力トレーニングと聞くと腕や足腰の筋力訓練にいきがちですが、喉や首回りの筋力トレーニングも重要です。筋トレ・食事・歯磨き。お食事のルーティンに取り入れて実践してみてはいかがでしょうか?
誤嚥性肺炎を予防し、より良い健康な未来を目指しましょう。Let’s誤嚥予防!
今回のコラム執筆者
レッツリハ!健軍店
理学療法士 古庄 諒大