【介護予防コラム 48】レッツ!腰痛予防!!痛みを予防して健康に暮らそう!
腰の痛みでお悩みではありませんか?
日本では国民の約80%が、一生に一度「腰の痛み」を経験するそうです。
今回は、そんな身近な痛みである”腰痛”の予防について取り上げます。
Table of Contents
腰痛とその原因
日本国民の多くが経験する”腰痛”ですが、病気やケガでの自覚症状の中でも男性では最も多く、女性でも2番目となっています。
ただ、レントゲンなどを撮ってもわかることが少なく、腰痛経験者の47%は明らかな問題が見当たらず、腰痛に原因があるとは限らないと考えられています。
特異的腰痛 ・・・ 15%
原因がはっきりしている 脊椎分離すべり症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など
非特異的腰痛 ・・・ 85%
原因がはっきりしない 過度の不安や安静は腰痛を長引かせる
安静は世界の非常識?!腰痛との向き合い方
腰痛が発症した場合、日本では安静にすることが推奨されてきました。
しかしながら世界中を見てみると、腰痛があってもできるだけ日常の生活を続け、安静は最小限にするべきとされています。
このことから、「腰痛は安静が必要」という意識からの変化と、身体活動に対する恐怖回避志向の改善が必要とされています。
最近では日本でも、できるだけベッド安静をせず、早期から徐々に活動することが推奨されています。
腰痛を自己管理 ~痛みと心身の関係~
原因の分からない腰痛について心配しすぎると、腰痛を長引かせる結果にもつながります。
そこで『腰痛心配しすぎ度』をチェックしてみましょう!
結果はどうでしたか?
痛みは、気持ちや身体の状態により、影響を受けるといわれています。
『腰痛心配しすぎ度』チェックから、腰痛にネガティブな気持ちが影響しているかも、、、。そう感じる場合は、腰痛への考え方を変えてみることもお勧めします。
腰痛のセルフチェック
あなたの腰痛は、曲げたときと伸ばしたときのどちらに痛みを感じますか?
腰を曲げて痛い場合には腰を伸ばす運動を、腰を伸ばして痛い場合は腰を曲げる運動を行いましょう。
腰の運動と全身運動の両方を続けることが、腰痛の予防と緩和には効果的と考えられています。
では、腰痛予防に効果的な体操をいくつかご紹介します。
寝てできる腰痛体操
【1】
息を吐きながらお尻を5秒間持ち上げましょう。このとき、身体と足が一直線になるところまでお尻を持ち上げましょう。
※足や太ももではなく、お尻に力を入れましょう。
【2】
息を吐きながら片足を抱えて膝を肩に近づけるようにし、その態勢で20秒間とめます。次に、もう片方の足も同じようにします。
※お腹の力を抜き、お尻や腰が伸びるのを意識しましょう。
【3】
大きく息を吸いながら背中を丸めましょう。次に、息を吐きながら背中を反るようにします。
これを10回繰り返します。
※腰はあまり動かさずに胸の部分をしっかり動かしましょう。
座ってできる腰痛体操
次の運動を、それぞれ10回ずつ繰り返しましょう。
【4】前後運動
丸めたタオルをお尻の出っ張りに当たるように敷いて腰かけます。
手を胸の前で組み、息を吐きながら、みぞおちを中心にしまうイメージで上体を後ろに丸めます。
息を吸いながら、みぞおちを前へ突き出すように上体を移動させます。
※前に行くときは腰を反らせず、胸を開くイメージです。
【5】平行運動
丸めたタオルを左右の太ももの真ん中に置きます。
肩の高さを変えないようにしながら、左右どちらかに体重をかけていき、バランスが崩れるぎりぎりのところで停止させます。
身体の中心を外側に持っていくようなイメージで、逆方向にもゆっくりと倒していきます。
※移動した側の肩が下がらないように、左右の肩の高さは並行を保ちましょう。
【6】円を描く運動
手を胸の前で組み、お尻で円を描いていきます(できるだけ大きく)。頭の位置はできるだけ変えず、体幹部分をしっかり回します。逆回転も行います。
右前・右後・左後・左前。苦手な方向があればその方向へ重点的に動かしましょう。
※息を止めずに、自然に呼吸しながら運動しましょう。
腰痛予防のための運動習慣
ウォーキング・ジョギング
息を弾ませて楽しみましょう。
ストレッチ
息を止めずに20~30秒かけて 気持ちよく感じる程度にのばしましょう。
腹部と背部の筋力トレーニング
深呼吸、お尻上げ運動を10回程度から始め、徐々に増やしていきましょう。
また、腰痛は姿勢が悪いことが原因となることもあります。過去のコラムも参考に、できるところから改善していくことが大切です。
まとめ
腰痛は原因を特定しにくい症状です。もちろん医師への相談は必要ですが、原因が分からなくても心配しすぎずに、いつもの生活を続けることで症状が改善していく可能性もあります。腰痛予防体操を日常生活にプラスして、日頃より腰痛予防を心がけましょう。
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今回の執筆者は…
Let’s リハ!サンピアン店
理学療法士 川上 渉