【介護予防コラム②】ロコモ予防で健康寿命を延ばそう!
みなさん「平均寿命」という言葉はよく耳にすると思いますが、「健康寿命」という言葉をご存知でしょうか? 「健康寿命」とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。
この健康寿命、平均寿命よりもはるかに短いというデータが出ているんです。
2019年の国民生活基礎調査の概況によると男性の健康寿命が72.14歳、平均寿命が80.98歳、女性の健康寿命が74.79歳、平均寿命が87.14歳というデータが出ています。つまり、天寿を全うするまで、男性は約9年間、女性は約12年間健康上の問題をきたし日常生活が制限される状態になるということです。
そんな状態を予防するには…?
前置きが長くなってしまいましたが、今回は「健康寿命を延ばすためにできることって何?」についてお話します!
Table of Contents
健康寿命とロコモティブシンドローム
日常生活が制限される状態と聞いていちばんに思い浮かぶのが、「要介護」「要支援」という状態ではないでしょうか。
厚生労働省の調べでは、要支援・要介護になる原因として、多い順に運動器の障害、認知症、脳血管疾患、高齢による衰弱などが挙げられています。
運動器とは、立つ、歩くといった運動のために必要な器官で、骨・関節・筋肉・神経などを指します。
要支援・要介護になる原因の実に約4分の1を占める「運動器の障害」により、身体機能の低下をきたした状態を「ロコモティブシンドローム」と呼びます。テレビなどで「ロコモ」と言われているのを聞いたことのある方も多いかもしれませんね。このロコモティブシンドロームという状態を予防することが、健康寿命を延ばすヒントになってきます!
ロコモティブシンドローム簡単チェック!
ロコモティブシンドロームを簡単にチェックしてみましょう。普段の生活を思い浮かべて、下の7項目にいくつ当てはまるか、チェックしてみてくださいね。
□階段を上るのに⼿すりが必要
□ ⽚脚⽴ちで靴下がはけない
□ 家の中でつまずいたり滑ったりする
□ 15分くらい続けて歩けない
□ 家のやや重い仕事※が難しい ※掃除機をかける、布団の上げ下ろしなど
□ 2kg程度※の買い物をして持ち帰るのが難しい ※1L⽜乳パック約2本分
□ 横断歩道を⻘信号で渡りきれない
上記の項目のうち一つでも思い当たるものがあれば、運動器が弱っている可能性があります。
※上記チェック項目は日本整形外科学会「ロコモパンフレット2015」より抜粋
ロコモティブシンドロームを予防しよう!
ロコモティブシンドロームになる要因は、骨折や関節の変形、筋力の低下や痛みによるものなど、さまざまです。これらを引き起こす前に運動習慣を身につけることで、効果的にロコモティブシンドロームを予防することができます。
今回、ロコモティブシンドローム予防に効果的なご自宅でできるトレーニングを紹介します。
①スクワット
スクワットを効果的に行うことで足腰の筋力を鍛えることができます。コツは、椅子に座る要領で、お尻を後ろに引くように意識しながら腰を落とすこと。膝に負担がかからないよう、膝がつま先より前に出ないよう意識するのもポイントです。5~10回、一日3セットを目標に行ってみましょう。
②片脚立ち
片脚立ちはふらつき・転倒予防に効果的です。姿勢はまっすぐにし、足を高く上げすぎずにバランスを保ちます。左右1分間ずつを一日3セットを目標に行ってみましょう。
まとめ
いかがでしたか?
どの運動に関しても継続が大事です! ロコモ予防に取り組んで、いつまでも心身ともに自立した健康長寿をめざしましょう!
今回の執筆者は…
レッツリハ!in the mall 下原
理学療法士 西見 郁恵
レッツリハ!では、定期的な身体能力チェックを行い、科学的な評価をもとにしたリハビリを行っています。
ご興味のある方は、ぜひ各店舗までお気軽にお問い合わせください。