【介護予防コラム③】
転倒を予防していつまでも元気に!~サルコペニアを予防しよう~

「転ばないように足腰を鍛えましょう」という話、よく耳にしますよね。

そもそも、どうして転ばないことが大事なのでしょうか?

実は、介護が必要な状態になる主な理由の一つに「転倒・骨折」が挙げられているんです。その原因の一つに筋力低下があります。今回は転倒予防について、“サルコペニア”というキーワードを踏まえてお伝えしたいと思います。

上位3位のみを抜粋

サルコペニアとは

サルコペニアという言葉が意味するのは、「加齢に伴う筋力の減少、または老化に伴う筋肉量の減少」。サルコペニアになると転倒リスクが高まると言われており、サルコペニアの予防は転倒予防にもつながります。

※確定診断は、骨格筋量の数値を病院や施設などで計測する必要があります。

 

上記のうちどちらかにあてはまる場合、サルコペニアの可能性があると言われています。

「5回椅子立ち上がりテスト」は椅子があれば簡単に行えますが、ご自宅で計測する場合は、背もたれのある椅子でしっかり固定されているかを確認の上、座る際に後方に転倒しないよう十分お気をつけください。(椅子の高さは40センチ程が目安です)

 

 サルコペニア対策

サルコペニアは、筋力・筋肉量の低下であるとお伝えしましたが、幸いなことに、トレーニングと食事で改善することができます。その具体的な方法をご紹介します!

①筋力UPの秘訣は、下半身の3つの筋肉をつけること!

筋力低下の原因は、不活発な生活習慣。簡単な体操でも良いので、まずは日々体を動かし、特に下半身の筋力低下を予防していくことが大事です。

「立つ」「座る」「歩く」など基本動作に必要な筋肉。その中でも特に重要なのが、太ももの前面にある大腿四頭筋、お尻についている大殿筋、ふくらはぎにある下腿三頭筋です。

→これらの筋肉を鍛えるのに、“スクワット”は有効な運動の一つです。一度に効率的かつ手軽に鍛えられるので、オススメです。

 詳しいやり方は、2回目のコラムもぜひ参考にしてみてくださいね。

②筋肉の材料、たんぱく質をしっかり摂りましょう!

摂食不良、低栄養により筋力が低下します。日ごろ運動不足だな、動くのが億劫だな、と感じている方におすすめしたいのは、まずきちんと三食摂ること!

たんぱく質は、筋肉の材料になる栄養素です。筋力の維持・向上を図るためには、適正体重×1g以上のたんぱく質を摂取するよう心がけましょう。例えば身長160㎝の人が一日に摂ってほしいたんぱく質の量を計算すると・・・(1.6m)²×22×1g=56.3gとなります。下記の図の食物を全て食べると、合計61.4gのたんぱく質が摂れます。この量を一気に食べるのは、なかなか難しいですよね。三食摂ることを心がけて、無理なくたんぱく質を取り入れましょう!

※適正体重=(身長m)²×22

食品中に含まれるたんぱく質の量

3.まとめ

まずは無理の無い範囲で運動する習慣をつけましょう。あわせて、たんぱく質を意識した食事摂取をすることで、サルコペニアの予防、ひいては転倒による要介護状態を防ぐことにつながります。


今回の執筆者は…

レッツリハ!世田谷桜上水

理学療法士 岩本宏人

 


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